ヘビ

うちにヘビがいた。

直径3cmくらい、長さ50cm~60cmくらいのヘビだ。

わたしが外から家に入ろうとしたとき、玄関のドアの取っ手(45㎝くらいの縦長の取っ手)に絡まって、くねくねしていた。

木や草のしげみがないうちで、ヘビなどいるはずがないと、目を疑ったが、正真正銘の生きているヘビだった。こんなに近くで見るのも初めてだ。

おとなしそうだけど、毒をもっていると恐い。

玄関ドアを開けたら驚いて逃げていくかと思って、ヘビが絡まっていないところの取っ手を持って、ちょっとだけドアを開けたら、なんと、ヘビは玄関ドアの内側に首を突っ込んだ。

ヘビからすると、後ろにいるわたしから離れるには、玄関の内側に入るのが逃げるということだったのかもしれない…w。

ヘビに家のなかに入られたらたいへんだ。

かといってヘビを素手でつまんで家のなかに入らないように引っ張る勇気はなく、、、ヘビをドアに挟んだまま、大急ぎでほうきを取りに行った。

ほうきの柄の部分で、ドアに挟まったヘビの尻尾をツンツンしてみたら反応してくねくね動く。

ほうきの柄を使って外へと誘導しようと思い、そっとドアを開けたら、あっという間に、家の外壁づたいに下へするするっと逃げて行ってくれた。

地面を見るといない。消えていた。逃げるの早い !

 

なんだろう?

わざわざ2階まで登ってきて、なにか伝えにきてくれたのだろうか?

 

ヘビは、ドアに挟まっているとき、痛かったと思う。

あとで自分の手をドアに挟んでみたら、ドアはドアの重みで閉まろうとするので、とても痛かった。泣くほど痛かった。…ヘビは鳴かないから、ひたすら堪えてたのだろう。

ごめんね。

心が痛む。

このように、無知なわたしは、自分を助けることを優先して、生きとし生けるものを苦しめてしまっているのだな。

ヘビは身を挺して、「もう少しマシになりなはれ(なぜか大阪弁)」、と伝えてくれた気がする。