むくみ(2)

父のむくみについて。

訪問診療の先生が診察をしてくださった。

一目見て、顔と足がむくんでいると言われた。

そして、顔や身体を触って、「でも、あたたかいね」とおっしゃった。きっと、あたたかいのは、良いことなのだろうと思った。

いつも思うのだが、訪問診療の先生は、患者をよく触る。「手当て」と言うが、ほんとうにそうだと思う。五感をフル稼働させて診てくださると思う。そんな先生のふるまいによって、患者も家族も安心する。

 

血圧を測ったら、1回目が187/71、2回目が200/75と高くて、父は「200とは。こんなことは初めてじゃ。」と動揺した。

先生が「200でも大丈夫ですよ。ビックリすると、どんどん上がっていくのですよ。」と言ってくださり、父は少し落ちついた。

…昨日の訪問看護のときの血圧測定は、121/73だったので、今日の父は緊張が高かったのかもしれないし、今日から高くなったのかもしれない…。

最近父は、血圧を自分では測っていないようなので、しばらくわたしが毎日血圧を測ろう。

 

むくみの原因は、今日の血液検査の結果が出るまでは確定的ではないが、

先生のお話では、今月10日から飲み始めた漢方薬の「人参湯」の副作用の可能性が高いとおっしゃる。

人参湯に配合されている生薬の甘草によって、人により、低カリウム血症、むくみ、血圧上昇が起こるとのこと。

服用中止して、食事で生野菜や果物をとって、カリウムを補うことになった。

 

今年になって、訪問診療のとき、父が先生に、「食後に胃が疲れる」などと胃の不調を訴えていた。

いくつかの胃のお薬を試したが効果がなく、漢方の人参湯を飲んでみることになった。

嚥下機能が低下していくように、胃の機能も少しずつ低下しているのだろうとわたしは思っている。

人参湯は、子どもも飲める漢方薬なのだが、

調べると、こうした副作用は、身体機能が低下した高齢者に起こりやすいということだ。

身体機能の低下を改善するために服用したにもかかわらず、もう父の身体は受け入れ拒否なのだ。

今日、先生は「食べられないというわけではないので、胃の薬を飲むのは、もうやめましょう。」と、キッパリおっしゃった。

父くらい高齢になると、もう薬に頼らず、自然に任せるのが最善なのだと思った。

 

父は、さしあたり、様子見となった。たぶん落ち着くと思うが、急変したら、すぐに来てくださるとのこと、たいへん心強い。