火曜日は訪問看護の看護師さんが、父の入浴介助と健康チェックをしてくださる。
今回、看護師さんが「先週はなかったけれど、今日は腹部にプツプツできていました。痛くも痒くもないとおっしゃっていますが、帯状疱疹の可能性もあります。念のため、気をつけていただいて、もし広がっていく場合は、診察してもらって早めに帯状疱疹のお薬を飲んだほうがいいですよ~。」と言われた。
父の腹部は、背中が曲がっているため、シワシワだ。
こうしたシワシワの内側にプツプツができた、という異変を見つけてくださる看護師さんの観察力は、スゴイ!と思った。
わたしは言われてみて、そうなんだ~と気づく始末だw
もし帯状疱疹だったら、やっかいだ。
父は、痛みや痒みの感覚が鈍くなってきているので、わたしも気をつける必要がある。
ちょうど翌日水曜日が訪問診療の先生がいらっしゃる日だったので、「どうしますか?」と父に聞くと、「帯状疱疹ではないが、先生に一応話すことにする。」と言う。
訪問診療のとき、父は先生に、昨日看護師さんから言われたことを話し、「痛くも痒くもないです。」と言った。
先生は、「痛くないのは、よかったです。でも痒くもないのはなんなのでしょうね~、気になるので、ちょっと診せてもらってもいいですか?」と、視診・触診なさった。
先生は、「帯状疱疹ではないようですね。乾燥によるかぶれです。」とおっしゃった。
帯状疱疹でなくて、よかった。
わたしが「毎日、保湿でニベアクリームを塗っているのですけど、それでは間に合わないのでしょうかね?」と言うと、
先生は「そうですね。保湿のお薬を出しておきますので、様子を見ながら塗ってあげてください。」と言われ、処方箋に書き加えられた。
さて、父はといえば、今もずっと、FAXで往診日の数日前に診療所あてに、父が決めた薬と薬の数量を送り続けている。
「薬であってもなんであっても、何事も自分が決める」のが、父の信念であるw
父がFAXを送ることについても、先生は、「お父さんがそれで安心なさるなら送ってもらってもかまいません。」と言ってくださる。ほんとうに、ありがたい(涙)
今回、父は、自分のコントロール外のことが目の前で起こったので、混乱ぎみで、「ええです。いらんです。次回にまたFAXに書いてからいただきます。」と言い始めた。
そういう父に対して、先生は徹底的に父の性分に合わせてくださる。
「どちらでもいいですよ。今日は出さなくて、次回まで様子をみて、かぶれが今より悪くなったら、次回に出すことにしましょうか?」とやさしく言ってくださった。
父は少し考えて、「次回までに悪くなると困るので、今回もらっておきます。」と言い、
先生は、「わかりました。これでいいですか?」と処方箋をくださった。
父は「はい。これでええです。」と了解した。
先生は、できる限り、父の話を丁寧に聞いて、父の要望に沿って対処してくださろうとする。
わたしは、この先生の振る舞いや佇まいに、在宅医療の医師としての決心のようなものを感じて感動する。
父は「訪問診療の先生は、話をちゃんと聞いてくれるのお。」と言うようになった。確かに、20分~30分の時間をかけて、父の話を根気強く聞いてくださり、触診・視診・聴診といった五感を使っての丁寧な診察をしてくださる。
訪問看護の看護師さん、訪問診療の先生からも、わたしは、たくさん学ばせてもらっている。