やわらか料理2(備忘録)

『嚥下調整食学会分類2013の新コード分類に対応 かむ・飲み込むが難しい人のごはん』という本を読んだ。

嚥下障害の症状の程度は千差万別だそうだが、軽度から重度まで7つに分類され、それぞれの状態に合ったレシピを紹介している。

 

この本の分類によると、父や義母は軽度だと思った。「上下の歯槽前提間の押しつぶし能力以上」「食事に時間がかかるようになった」「飲み込みにくい食べ物がある」「お茶や水でむせることがある」の分類にあてはまると思う。

ちなみに重度だと「少量をすくったゼリーが飲みこめず口の中に残留」という症状だ。

父も義母も、飲みこみの力は弱くなっているものの、すべて自分の歯というのが強みだと思った。料理担当としては、やわらかくて、口腔から咽頭・食道へ送り込みやすい料理を作ればよいようだ。さらさらした液体は誤嚥しやすくなるので、トロミをつけるなどの工夫が必要だ。

 

また、きちんと食べているつもりでも、嚥下障害になると食べる分量が減っていくので、低栄養になるとのこと。低栄養になると、感染症、褥瘡、筋力低下を起こすそうだ。

食べやすくて比較的高カロリーの食品として、

ねぎとろ

ウニ

プリン

バナナ

温泉卵

アボカド

バニラアイスクリーム

ヨーグルト

はつみつ

カスタードクリーム

マヨネーズ

があげられていた。メモメモφ(..)

 

〇トロミ剤でのとろみづけ

大根おろしトロミ和風あんや、トロミ醤油、和風・洋風・中華各種トロミだしを紹介し

ていた。

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トロミ剤は、片栗粉のように加熱しなくて使えるので、お手軽。このトロミ剤は水100gに1包がめやす。様子を見ながら「薄いトロミ」~「中間のとろだみ」~「濃いトロミ」の間で調整する。

トロミ剤を使って、大根おろしトロミ和風あんをさっそく作ってみた。

・ぶり照り大根おろし和風あんかけf:id:circulus-lacteus:20221111181416j:image

父は、手先が利かなくなっているので魚の骨がとれない。毎回ほぐして出している。

魚はパサパサするので、大根おろしをあんにして絡めると飲み込みやすい。

 

○片栗粉でのとろみづけ

片栗粉は定番料理がたくさんある。

・麻婆茄子&豆腐。

麻婆茄子と麻婆豆腐を合体させてみた。

視覚的に、もうちょっとお豆腐の原型をとどめればよかったw。味はおいしかった。ごはんにかけると、ワンプレートの一品っぽくなるかな。

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・あんかけ焼きそば

冷蔵庫の中の白菜などの野菜やちくわとしゃぶしゃぶ豚肉のとろみ炒めをかけた焼きそば。焼きそば麺は、フライパンで焼いておくと香ばしくておいしい。

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・鶏ひき肉のあんかけ蕎麦

NHKの『今日の料理のレシピ』。

1人分だと、鍋に、鶏ひき肉100g、水370ml、みりん25ml、薄口醤油25mlを入れ、ひき肉をよくほぐして、強火にかける。

ひき肉に火が通ったら、片栗粉大さじ2,5を同量の水でといて回し入れ(濃いトロミになる)、とろみがついたら、あんかけの出来上がり。

茹でた蕎麦にかけ、青ネギと生姜をそえて出来上がり。簡単だ。

あっさり味でたんぱく質が多く取れる、身体もたいへん温まる。
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【まとめ】

・さらさらした液体は誤嚥しやすくなるのでトロミをつける。「薄いトロミ」~「中間のとろみ」~「濃いトロミ」の間で調整をする。

・低栄養にならないように、主にたんぱく質の取り方を工夫する。