自信(self-confidence)

月1回のオンラインの英語読書会に参加している。

Eva Dreikurs『Adlerian Theory :An Introduction 』(対訳版『エヴァ・ドライカース『アドラー心理学へのいざない』大竹優子・河内博子訳)を読んでいる。

じつはこの読書会でこの本を読むのは2回目だ。

1度目に読んだときとは違った学びがある。

読書会では、当番を決めて、その当番がそのページの進行する。

わたしは、昨年末からずっと多忙で、夜になると猛烈に眠くなり、この読書会自体を脱落しそうだった(読書会は夜20時~21時開催である)のだが、それでも、当番を外してもらいながら、なんとか参加だけはしていた。

少し余裕が出てきたので、今回ひさしぶりに当番をさせていただいた。

 

今回は、「自信(self-confidence)」について書かれたページ(P31)だった。

 

エヴァは、「what is here meant by self-confidence is the belief " I can  do it" or "I can cope."(ここでいう自信というのは「私にはできる」とか「私は何とかできる」という信念のことです。)」と言う。

 

パセージでは、適切な信念として、「私は能力がある」「人々は私の仲間だ」という二つの信念をあげている。子ども(大人も)は、「私は能力がある」、つまり、「私にはできる」「私は何とかできる」と感じる場面を重ねることで、たしかに自信が強まっていくと体験的に思う。

 

あわせてエヴァは「The important point to note is that self-confidence per se is not sufficient to meet  the problem to living, to provide courage in a wide variety of situations, and to bring flexible strategies.(覚えておくべき重要な点は、自信というものそれ自体は、生きていく上での問題を解決するには十分ではないし、さまざまな場面で勇気を発揮するにも十分ではないし、柔軟な対処法をもたらすにも十分ではない。)」と言う。

 

パセージでも、「私は能力がある」「人々は私の仲間だ」の二つの信念が揃っていることを重要とする。

「私は能力がある」の信念だけが強まると、ひょっとすると、いつも人より優れていたい、いつも人に勝っていたい、というような、成功するためには、手段を選ばない思いやりのない行動をする人(つまり競合的な生き方)になるかもしれないと思った。

 

エヴァは別のページ(P27)で、「The more he feels he is an important member of the group , the more he recognizes the value of his contribution to group welfare,the more he gains respect  for others and from others, the stronger will be his own self confidence as well as his Social Interest.(自分自身が集団の中の大切な一員であると感じれば感じるほど、自分の貢献は集団の幸福にとって価値のあるものだと彼はより強く認識することでしょうし、他者へのそして他者からの尊敬が大きくなるほどに、彼自身の自信は、その共同体感覚とともに強まることでしょう)」と言っている。

 

「人々は私の仲間だ」「私はここに居場所がある」と感じれば感じるほど、仲間を助ける行動、人々とともに人々のための行動が増えるだろう。自分ができることについてよく考えたり試行錯誤もするだろう。そうして人々からよい反応がかえってくるにつれ、「貢献する能力」も強まり、ほんとうの意味での(つまり、協力的な、平等の位置での)自信も強まるだろう。

 

親の対応によって、子どもに「私は能力がある」「人々は私の仲間だ」と感じてもらえるよう子どもを援助することによって、子どもの(親も)共同体感覚が育成されることを、改めて学んだ。

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2023年1月8日から、流山市でパセージが開始します。

以下のチラシをご覧いただけるとうれしいです。