少しずつ(2)

今日は、わたしが自身の検診で病院に行く日だった。

予約時間に行くためには、父の朝のサポートを1時間早めて家を出る必要がある。

退院後はじめて、父の生活リズムの「時間割」を変更してもらって、早めてもらうことになる。

前日に父に話すと「わかった。1時間早く起きることにする。」と言ってくれた。

今朝いつもより1時間早く行くと、父の寝室で携帯の目覚ましの音楽が鳴っている。

協力してくれてるんだーと思いながら、ゴミ出しを済ませ、寝室以外の部屋のシャッターを開けるも、目覚ましの音楽は鳴り続け、父は気持ち良さそうに眠っておる。

そうか、この目覚ましの音楽、聞こえないんだw

まあ、目覚まし音が聞こえなくても、わたしが起こせばよいことだ。

…と思い、父の寝室のシャッターを開け、「おはようございます~」と、きれいな大声で言ってみた笑。父は「おお、もう朝なんか~。」と機嫌よく目を開けた。

 

その後、父は、ベッドから10分くらいかけて、ゆーっくり起き出し、歩行器を使って5分くらいかけてゆーっくりトイレに行き、トイレの中で10分くらいゆーっくり過ごし、また歩行器を使って5分くらいかけてゆーっくり戻ってきて、父の椅子に座った。おそろしく動作がゆっくりだ。朝はとくにエンジンがかからないらしい。

 

いつもは、父がトイレをすませて、椅子に座っている時点でわたしが父のところへ行くのだが、今日、父が起きてから30分かかることがわかった。

ともかく、この30分間に、わたしは仏壇のお世話や、ポータブルトイレの洗浄や拭き掃除、トイレ・お風呂の掃除など、わたしだけでやる毎朝のルーティンワークは済ませることができた。(今朝は洗濯はしなかった)

 

そして、父の着替え介助と薬塗り介助に移るのだが、これも、ゆーっくりだ。その頃から父は時計を気にし始め、「早うせんな、バスの時間に遅れるじゃろう、薬を塗るのはもうええから。」などとわたしの外出について心配してくれ始めた。

たしかにもう時間がなかったので、最低限の着替えの介助と、父の朝食と薬をテーブルに並べて、あとは帰ってからやろうということになった。

 

改善の余地は多々あるが、それでも外出は予定通りできたので助かった。

こうして、父の生活リズムの「時間割」とは違うイレギュラーな日であっても、父との二人三脚で、やがて慣れていくのだろう。

まだまだ、ペースがつかめないが、少しずつ進んでいっている。

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今日の長女からの差し入れ、キャロットパンだ。

人参のかたちがいろいろでおもしろい。

卵を入れてないそうだけど、人参たっぷりの作用なのか、ほんのり甘くてフワフワだった。