NOを言う勇気

今月も、オンラインでのアドラー英語読書会に参加した。

Eva Dreikurs『Adlerian Theory :An Introduction 』(対訳版『エヴァ・ドライカース『アドラー心理学へのいざない』大竹優子・河内博子訳)を読んでいる。

今回も、英語の意味をたどっていったり、内容について具体的に話し合っていったり、とても楽しい時間だった。

 

わたしが印象に残ったところは、

One often has to be willing to incur other people's despleasure in order to contribute.

A parent who "cannot stand" to say "no” to his or her chaild because of the to please, is often not contributing to the chaild's welfare.

(貢献するためには、人はしばしば、そのことで他者の不機嫌を招くことも覚悟しなければなりません。自分の子どもを喜ばせたいばかりに「ノー」と言うことに「耐えられない」親は、たいてい、子どもの幸福に貢献していません。

というところだ。

心地よい毎日を優先し、他者から嫌われないために他者を喜ばせることは、自利であって、貢献ではない。

 

先日1/9のAIJシンポジウムと重なる話題だ。

 

人として「選択できない可能性」があることを、子どもに教えることは、親の仕事のひとつだ。

 

「選択できない可能性」について、パセージ、パセージプラスのテキストにも、丁寧に説明がある。

 

わたしの場合、「選択できない可能性」を、「罰」にならずに、子どもに教えるためには、だいぶ時間がかかった。

なぜなら、ある時は王様、ある時は奴隷だったから…笑。ゆえに、積極的または消極的に反発された…w。

 

王様でもなく奴隷でもなく「よこの関係」で、子どもを尊敬し信頼し感謝し、冷静に話し合いができる、そのような親子関係を育てておくことが、アドラー育児の土台だ。

親子関係がしっかり育っていると、多くの場合、子どもは不機嫌になることなく、「それは選ぶことができない」ということを納得して引き受けるように思う。

 

今回わたしが学んだことは、

1)子どもに限らず、相手に「NO」を言う場合、その相手の行為の結果が、共同体への空間的・時間的な貢献につながるかどうかについて、わたしの好き嫌いを超えてよく考える必要があるということ、

2)そして、相手に「NO」を言う場合、その結末を引き受ける決心をすること、あわせて、その相手のために、「選択できない可能性」以外の選択肢について、協力する用意があるということ。

…確かに、勇気が必要だ。

 

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2023年3月と4月に、千葉県柏市で、アドラー育児の教育講演とプチ・パセージがあります。アドラー育児をご存じない方はもちろん、パセージを受講された方にも復習になると好評です。お問合せお申込みは、adlerkashiwa@gmail.com(アドラー柏)です。

詳しくは、こちらのホームページをご覧ください。

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