とっておきの時間

今日は、長女が焼いたパンを持ってきてくれて、1時間くらい、わたしたち夫婦とおしゃべりして帰って行った。

近況とか、おもしろかったこととか、他愛のないおしゃべりだ。


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今日のパンは、油脂を使わない黒糖レーズンパンだった。

彼女は、週に2度パンを焼いて持ってきてくれる。

用事のついでにうちへ寄って、バタバタと玄関先でパンを手渡して行くことの方が多いのだが、

10日に1度くらいは、今日のように、ゆっくり過ごすことに決めているようだ。

いつからかよく覚えてないが、たぶん、昨年夏の父の介護が始まったころからのように思う。

わたしが台所仕事をしているときには、台所まで来て、わたしのそばでおしゃべりしてくれる。

 

長女のこの新しい習慣?から、わたしは、「とっておきの時間」ということを思い出す。

 

「とっておきの時間」とは、

パセージのテキストにもお名前が出てくる、アメリカでアドラー心理学を教えておられるジェーン・ネルセン先生が言う「special time」のことだ。

ジェーン・ネルセン先生は、『Positive Discipline』という著書のなかで、子どもを勇気づける方法のひとつとして「special time」を提案なさっている。

 

『Positive Discipline』での「special time」の本来の意味は、

子どもたちと一緒に特別な時間を過ごすこと。

小学生だと、1週間のうち30分くらい、親も子どもも楽しいと感じる時間、例えば---お茶を飲んだりお菓子をつまんで、おしゃべりをする時間を、必ず作る。

お説教の時間ではもちろんなく、(親が困っている)子どもの問題について話し合う時間でもない。

お互いの趣味の話など、お互いが楽しかった話をするのがポイント。

子どもが複数いる場合は、子どもひとりずつと個別にとるのがいい。

そのことによって、子どもは、親は仲間だと感じ、大切に扱われていると感じら、勇気づけられる。

…というものだ。

 

わたしの場合は、親子が逆転しているのだが、

確かに、わたしは、娘と仲間で、大切に扱ってもらっていると感じ、勇気づけらる。

長女のパンを夫と分けあって食べるのも、副産物のよい時間だと思う。

 

今日は、マイナンバーカードの、マイナポータルのやり方も教わった。

「とっておきの時間」(と、わたしが勝手に思っている…)には、長女は、スマホ操作超音痴の人に教える面倒であろうことも、手取り足取り快く教えてくれる。

ふだんは、「忙しいから自力でがんばって」と、あっさり断られるのにね笑

長女流の、老親への勇気づけと、ありがたくいただいている。