「はい、ボス」効果

カウンセリング学習会で学んだことを、さっそく実践している。

 

朝の介護が終わったとき、父が「月曜日に薬の在庫を調べることにする」と言った。

(はい、ボス)と心のなかで言って、

「月曜日の何時からがいいですか?」と答えた。

父は敬語や丁寧語で話されるほうが好む。

わたしは、(はい、ボス)と心の中で言うと、背筋が伸びて、たいへん気持ちよく自然と敬語や丁寧語になることに気づいた。

 

以下、( はい、ボス)は会話を始める前の心の声だ。

「10時から」と父。

「(はい、ボス)わかりました。では後ほど、降りてまいります。」

「ふむ」

となった。

いいね。おもしろい。

 

昨年秋から、父が薬の在庫管理が「大変じゃ~」「大義じゃ~」と言うので、わたしは父の薬の管理のやり方を細かく聞いて、在庫管理表を作った。

父は、この在庫管理表を気に入ってくれ、それ以来、薬の計算については、わたしと「一緒にやる」を採用してくれている。

 

だが、時々、父が計算がよくわからなくなって機嫌が悪くなる。

今回も、

前月や前々月の薬がまだ残っていることで父が混乱してきて、計算が合わなくなってきた。

父:「ようわからんようになった。」と不機嫌になる。

わたし:「(はい、ボス)もう一度、やりなおしましょうか。」

父:「この表がダメなんじゃっ」

わたし:「(はい、ボス)そうですか…。すみません。」

父:「この表は月別になっとるから、わからんようになるんじゃ。」

わたし:「(はい、ボス)修正しましょう。」

父:「月別に在庫管理するのではなく、缶とか薬箱とかビニール袋とか、入れ物別にするのがええんじゃ」

わたし:「(はい、ボス)修正してきます。」

父:「今回はもういい。納得いかんが、月別でやる。」

わたし:「(はい、ボス)いずれにしても、もう一度やりなおすことになります。」

父:「ようわからん。」とイライラ。

わたし:「(はい、ボス)では、わたしが計算させてもらって数字を言いますから、その数字を記入していってもらってもいいですか?」

父:「ふむ」

わたしが計算して、父が記入していった。

わたし:「(はい、ボス)今後は、月別でも容器別でもどちらでもよいように、ここは空欄にしておくと便利なように思ったのですが、どうでしょうか?」

父:「ふむ。それでいい。」

…在庫の計算は無事に終わった。

最後のほうが、ちょっと強引な秘書官のような気もするが(笑)、まあまあ父と共働できたように思う。

ともあれ「秘書官」のペルソナは、父が父らしく暮らすのを支えるために、わたしにはとても効果的だと思う。

(つづく)

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ハーブをいろいろ植えてみた。

写真は、左から、チャイブ、スイスチャード、チャービル。

ハーブはたくましいので、地植えだと狭い庭がぼうぼうになるため、コンテナ植えにした。少しずつ摘んで、お料理やお菓子に、香りと彩りを添えて楽しむことにする。