寝坊した

特別の予定がない日は、毎朝8時に、父のところへ行って、清拭や着替えの介助や掃除・洗濯などをしている。

わたしは、だいたいいつも5時過ぎに目が覚め、ベッドのなかで、ニュースやお気に入りのブログを読んだりしてのんびりゴロゴロしたあと、身支度や朝食や洗濯などの家事をすませて父のところへ行く。

…のだが、昨日はベッドのなかでゴロゴロしているときに二度寝した。

二度寝はたまにあることなので、二度寝しても7時にアラームが鳴るようセットしている。

…のだが、昨日は鳴らなかった、と思う。あるいは鳴っても覚えていないくらい熟睡していた。

目が覚めて時計を見ると、8時15分だったorz

えらいこっちゃ!てえへんだ!

 

父から8時11分に「今日は来るのが遅いね」という携帯メールが入っていたorz

父にとって時間厳守はものすごく大事なことなので、

わたしはあわてた。

父は、訪問介護の方々が、予定より1分遅れると「今日は遅い」と言い始め、来るまでずっと「遅い、遅い」とイライラしている。10分遅れると、父のなかではアウトで、相手に苦言を呈する。

 

昨日も父は8時10分までイライラしながら待っていて、8時11分にとうとう堪忍袋の緒が切れて、携帯メールを送った様子が目に浮かんだw

 

わたしは父の家に直行し、「すみません!寝坊して今起きました。これから着替えてきますので5分時間をください!」と言った。

父はポカーンとした顔をして、何が起こったか考えているようだった。

もう一度、「すみません!寝坊して今起きました。これから着替えてきますので5分時間をください!」と言うと、

父は「そうか。具合が悪くなったのでなくて、よかったな。」と言った。

父の目には涙が浮かんでいた。

苦言の一つもいただくのかと思っていたので、父の涙にビックリした。

 

父は、8時11分に送ったメールの返事はかえってこないし、わたしに何かあったのだと考えて、心細かったのだろうと思った。

わたしが現れるまでの数分間、世界でひとりぼっちになったような気分だったのかもしれないと思った。

一瞬、父が小さい男の子に見えた…。

その一瞬のあと、「早ようせんか」と強気のいつもの父に戻ったが(笑)

 

わたしはもともと大ざっぱで、継続的な注意集中は3ヶ月くらいで切れる短期集中型の人だ。

長期にずっと注意が必要な父の介護生活に、たぶん気がゆるんできていると思う。

へっぽこ秘書官だw

気を引き締めても、今後こうした失敗をまたやらかすであろう自信はあるが(笑)、できるだけ失敗しないように、まずはアラームを二重にセットして、寝る前に確認を必ずすることにした。

*******


f:id:circulus-lacteus:20230610124422j:image

紫陽花は父が好きな花だ。

バラにはあまり興味を示さないが、紫陽花には、今年は花が多いとか、きれいだとか言う。

写真の紫陽花は、10年ほど前に鉢植えから庭におろした。

庭に植えたときには、手まり型に丸く咲く八重の西洋アジサイだったのだが、年を重ねると手まり型ではなく、中心部が粒々で周りに花が咲くガクアジサイになっていった。

西洋アジサイは、もともとがガクアジサイを品種改良して手まり型にしているそうなので、先祖がえりしてしまうことがあるらしい。

まあ、それはそれで、華やかな見ごたえのある八重のガクアジサイに育った。